2024年3月1日、漫画家の鳥山明さんが亡くなりました。
言わずと知れたドラゴンボールの作者であり、
RPGの世界観を一変したドラゴンクエストシリーズの
キャラクターデザインでも有名です。
「ドラゴン」に関わりの深い鳥山明さんが
辰年に天に召されるとは、なんとも残念でなりません。
Dr.スランプアラレちゃんや
ドラゴンボールといった作品を生み出し、
漫画家としてもはや神のような存在
といっても過言ではありませんが、
グラフィックデザイナーが最初の職業だったこともあり、
漫画の中でもそのデザインセンス、
造形センスには脱帽させられます。
特に漫画に欠かせない擬音を表現するタイポグラフィは
立体になったり、アルファベットで表現されたり、
表現することの楽しみが滲み出ていたように感じます。
メカデザインやキャラクターの造形、線の抽出など、
絶妙なバランス感覚とデフォルメセンスで
いつまでも眺めていたくなるような
造形力がありました。
またキャラクターデザインを行った
ドラゴンクエストのモンスターですが、
どのモンスターもプレイヤーと目が合うように
デザインされていると聞きました。
丸みを帯びてどこかかわいげのあるモンスターでしたが、
目が合うことによって、対峙している、戦っているという
緊張感や臨場感を醸し出していたようです。
もっともっと新たな作品に触れてみたかったですが、
鳥山明さんの残してくださったものから、
デザインの視点を持って、
氏の偉業を振り返ってみたいと思いました。
I: 吉浦 萌々子