3月に北陸新幹線が福井県敦賀まで延伸されましたが、
連日様々なメディアで取り上げられ、
ゴールデンウィークを終えてなお活況のようです。
新幹線が届いてより身近になった福井県ですが、
日本最大の恐竜化石発掘現場があり、
恐竜王国とも呼ばれています。
恐竜は子供の頃、物心ついて最初に心をときめかせる
地球史生物の中の一つだと思います。
この「恐竜」という名前はギリシャ語の
「deinos sauros」に由来し、
「恐ろしいほどに大きい」という意味の「deinos」と、
「トカゲ」を意味する「sauros」を合わせて作られた言葉です。
これを日本語に翻訳したとき「deinos」を「恐ろしい」と訳し、
単にトカゲと訳すべき「sauros」を、
大昔の謎の生物に強大で神秘的なものを感じ、
龍のイメージで「恐竜」としたようです。
発掘された骨格から再現された姿形のデザインも
まさに恐ろしい竜を感じさせる非常に魅力的なものがあります。
ティラノサウルスの大きな顎とずらっと並んだ鋭い牙、
トリケラトプスの好戦的に突き出た角、
ステゴサウルスの背中に並んだ巨大な骨板など、
バラエティに富みつつも自然が作り上げた造形だけあって
説得力のあるデザインとなっています。
実際には考証と推測による肉付けなので
本当の恐竜の姿は知る由もないのですが、
博物館に飾られている骨格を眺めるだけでも
その荘厳で美しい姿には圧倒されます。
I: 吉浦 萌々子